再び巡る時の中で

                 「前回と今回」

                                         Written by史燕





「ええっ、修学旅行に行っちゃダメぇっ!?」

アスカの声が、辺り一面に響き渡った。
シンクロテスト終了後に集められたシンジたちに伝えられたのは、前回と同じ旅行期間の本部待機だった。

(そう言えば、前もこんなやり取りしたな)

前回はミサトの家で通達されたこの話だが、今回はNERVで聞かされている。
前回と異なりシンジはミサトの部屋に住んでいないのだから当然だ。
アスカはミサトの希望で半ば強制的に同居させられているが、文句は多いもののなんだかんだで上手くやっているらしい。

(あの腐海には近寄りたくないんだけど)

それは彼女たちの問題だと割り切って気にしないことにしている。

「シンジ、アンタもなんか言いなさいよ」

アスカはレイとのユニゾンの後、少しだけこちらに歩み寄ってきた。
互いに名前を呼ぶようになったのもその一つだ。
「アスカ」「シンジ」と呼び合うのは、違うと分かっていても以前に戻ったようでなんだかうれしかった。

「いや、使徒が来たら困るからね」

(実際来るはずだし)
シンジが正論を言うと、アスカは

「面白くないわね、レイ、アンタはどうなのよ」

前回から大きく変わったのはレイとアスカの関係だろう。
以前の世界では、二人が互いに名前で呼び合うなど、想像すらできなかった。
こちらのアスカは、なぜかシンジとレイが苗字で呼び合っているのも不満そうだが、シンジにとっては「綾波は綾波」という感覚が強いため、変える気にはならなかった。
レイは、アスカに促された当初は「シンジ君」と呼んでいたが、本人がしっくりしなかったのだろう、結局「碇君」に戻っている。
アスカは思うところがあるようだが、「今はまだそれでいいでしょ」と一先ず折れたようだ。
「今はまだ」の真意を、シンジは気にも留めていなかったが、アスカはレイにこっそり「いつかは名前で呼べるような関係になりなさいよ」と言っているらしい。
もっとも、レイにその意図がどこまで通じているか怪しいものがあるのだが……。

「……本音を言えば、私も旅行に行きたかったわ」
「あら」「まあ」「えっ」

三人とも、レイの意外な返答に驚いていた。

(てっきり「命令ならそうするわ」なんて言いそうなのに)

「……でも、碇君の言う通り使徒が来たら大変だもの」

そう言って、自分を納得させているらしい。

「はあ、わかったわ。アタシもこれ以上何も言わないけど、その代り使徒が来るまでは自由にさせてもらうわよ」
「ええ、わかってくれて助かるわ」

ミサトとしても、本当は旅行に行かせてやりたかったのだが、三人とも納得してくれたようで、少しばかり心が軽くなった。



「それで、どうしてこうなるんだ」

シンジたちは、NERV内のプールにいた。

「あら、沖縄の海が無理でもせめて泳ぎたいじゃない。せっかく二人で水着も新調したんだもの」

いつの間にか、レイとアスカは仲良く水着を買いに行っていたらしい。
ただ、泳げないシンジにとってプールは苦痛でしかない上に、二人とも露出が多い水着のため、目のやり場に困っているのが現状だ。

「……碇君、泳がないの?」
「うん、実は泳げないんだ」
「へー、アンタ金槌なんだ。無敵のシンジ様にもできないこともあるのね」
「なんだよ『無敵のシンジ様』って」
「べっつにー、ただレイがアタシよりアンタを評価しているみたいだから」
「綾波が?」
「……だって、碇君はすごいもの」

アスカにばらされて恥ずかしいのか、少し頬を赤らめながらレイはそう言った。

(か、かわいい)

シンジはレイに見惚れている自分に気づき、マズイマズイと首を振った。

「じゃあ、アンタはプールでわざわざパソコン広げて何やってんのよ?」
「勉強、今は熱膨張をやっているんだ」
「ふーん、幼稚なことやっているのね」
「まあ、温めれば膨らんで冷やせば萎むってだけだからね」

(一応これで熱膨張の話はできた)

これは数日後の使徒戦のために熱膨張を意識させるためにわざとやっていたりする。

「……ねえ、碇君」
「? どうしたの、綾波」
「……私の胸も、大きくなるの?」
「ええっ」
「あらあら、レイったら。で、どう思うの、シンジ?」
「し、知らないよ」

シンジは慌てて返事をする。
まさかレイにこんなことを言われるとは思ってもみなかったのだ。

「まあいいわ。のど乾いたしちょっと行ってくるわね」
「あ、うん」
「そうだシンジ、ついでにレイに泳ぎ方教えてもらったら?」
「えっ、ええっ」
「……碇君、私から教わるの、嫌?」
「い、嫌じゃないけど」
「じゃあ決まりね。レイ、がんばんなさいよ」

言いたいことだけ言って、アスカはその場を離れた。
自販機に向かったようだ。

「……碇君、私の手に掴まって、まずは浮く練習からしましょう」
「う、うん」

レイの指示に合わせてゆっくりゆっくりと足を離すと、シンジも水に浮くことはできた。

「……浮かべたなら、そのまま足を動かしてみて」
「うん」

シンジが水しぶきを上げながら足をばたつかせると、レイはそのまま少しずつ移動していった。

「……そろそろ大丈夫そうね、手を離すわ」
「えっ、ちょ、ちょっと綾波」

シンジの留める声も聞かず、レイはそっと手を離す。
その瞬間――

「うわっぷ、うわああ」

――バシャ―ン――

バランスを崩したシンジはそのまま溺れて沈んでしまった。

「いかりくん!!」

慌ててレイもが助けようとするが、シンジはすでに意識を失っていた。



「う、うう〜ん、グフッ、ゴホッ」

シンジが意識を取り戻したのは、唇を塞いだ柔らかいものが離れていった直後だった。
目に映るのは、碧い、髪。

「あや、なみ」
「碇君!!」

シンジが意識を取り戻したことに気付いたレイは、すぐにシンジを抱きしめた。

「……よかった。ほんとうに、よかった」

(確か僕は、プールで溺れて……)

「アンタは溺れて意識を失っていたのよ。少し水を吸い込んだのか息も止まっていたしね」
「レイ、リツコに代わって」

アスカが連れてきたのだろう。リツコがシンジの診察を行い、異常がないことを確認した。

「もう大丈夫よ。シンジ君、レイに感謝するのよ。ずっと人工呼吸をつづけていたのだから」
「人工呼吸……ですか」

シンジはレイに助けられっぱなしであることに気づき、情けなく思った。

「ところでシンジ、どうだったの、レイの口づけは」
「えっ、口づけっ」

アスカがここぞとばかりに茶化しにかかる。

「たしかに、mouth to mouthなら口づけともとれるわね」
「ちょっとリツコさんまで」

リツコもおもしろいおもちゃを見つけたとばかりに便乗する。

「救命活動にそんな要素は無いですよ。ね、綾波」
「……碇君の唇、柔らかかった」
「えっ」「ふーん」「あら」

レイの思わぬ反応に、シンジは困惑し、アスカはにやけ、リツコは興味深そうにしている。

「……碇君は、嫌だった?」

トドメとばかりにレイから話を返され、シンジは退路を断たれた。
レイは無意識にやったのだろうが、ここで黙秘することは許されない。

「き、気持ちよかった、です」

シンジは真っ赤になりながら答えた。

レイはどこかしら嬉しそうで、アスカとリツコはその様子を見て楽しんでいる。

(レイも乙女ということかしら)

リツコは以前では考えられないレイの表情を見て、そっと彼女を見守ることを決めた。
羞恥心で真っ赤になったシンジは、まだレイに抱擁されたままなのだが、そのことに気が付かぬほど頭の中はいっぱいいっぱいだった。



ある一室で、ゲンドウはゼーレのメンバーと話をしていた。

「今回の使徒、捕獲という選択肢もあるのではないかね」
「左様、貴重な使徒の生きたサンプルが手に入るかもしれないのだよ」
「使徒の殲滅は至上命題です。使徒によるサードインパクトは防がねばなりません。また、火山の中ではエヴァを失うリスクも無視できません」
「たしかに、計画の遂行に生きた使徒は邪魔でしかないな」
「では今回の使徒も殲滅することにしよう」
「「「全てはゼーレのシナリオのままに」」」

全ての電源が落ちた部屋で、ゲンドウはひとり呟いた。

「シンジたちのためにも、ゼーレのシナリオの通りにはいかせませんよ」



「使徒が出たのに、エヴァは待機するの?」
「ええ、マグマの中にいる使徒を殲滅するために、最初からN2で爆撃するわ」
「マグマの中じゃたしかに手が出ませんね」

シンジは前回と異なる流れに戸惑いながらも、安全のためにはその方がいいと作戦を指示した。

「ま、無事終わったら温泉にでも行きましょう」
「わかったわよ」
「レイもそれでいいわね」
「……はい、楽しみにしています」

(碇君と温泉)

旅行には行けなかったが、シンジと共に行動できるなら、きっと温泉も楽しいだろう。
レイは純粋にそう思っていた。

(「楽しみに」か、レイもだいぶ変わったわね)

ミサトはその原因が一人の少年であることにはすぐに思い当たったが、レイの好ましい変化についてわざわざ水を差す必要は感じなかった。

(命短し恋せよ乙女、がんばりなさいよ、レイ)

ここにも一人、レイを応援する人物が増えたのだった。



結局、無事UN軍のN2によって使徒は殲滅され、一行は温泉旅館に泊まっていた。

加持はアスカと二人で話をしていた。

「てっきり使徒殲滅にこだわると思っていたんだが、よかったのかい」
「ええ、だって、結局はアタシが倒そうと軍が倒そうと結果は変わらないでしょう?」
「ほう」
「シンジやレイに負けたくはないわよ。でも、それで意地を張るのはなんだかバカらしくなっちゃって。子供だったのね、アタシ」
「それより加持さん」
「なんだい?」
「あのバカシンジに恋愛の機微を教えてやってよ。はたから見ててもう苛立たしくて苛立たしくて」
「どういうことだ?」
「レイはどう見てもシンジにべた惚れなのよ。あんなののどこがいいのか知らないけど、盾食う虫も好き好きってほんとね」
「蓼だぞアスカ」

(しかし、あの鉄面皮と言われたファーストチルドレンが恋ねえ。人間分からないものだな)

「細かいことはいいから、このままじゃレイが可哀そうよ。本人は満足しているみたいだけど」
「まあまあ、こういうのは周りが焦っても仕方ないさ。シンジ君もそのうち気がつくって」
「だといいんだけど」

(他人のことを思いやれるとは、立派になったじゃないかアスカ)

その後はひたすらレイの奇行とシンジの朴念仁っぷりを聞かされた加持であった。



その日の夜、シンジは、露天風呂から星を眺めていた。
貸切状態の宿にいるのはほとんどが女性、よって今はシンジだけだった。

――ガラッ――

そのとき、後ろの扉が開く音がした。

「誰?」
「よっ、お邪魔するよ」
「なんだ、加持さん」

よくよく考えればシンジ以外に男湯を使うのは加持しかいないのだが、突然の乱入者に警戒していたシンジは、やってきたのが加持だと気付きホッとした。

(こうしてみると、普通の男の子なんだよなあ)

シンジの様子を改めて見てみると、どうしてもあの初号機を操るサードチルドレンと同一人物だと、加持にはどうしても思えなかった。

「シンジ君、こうしてゆっくりと話すのは初めてじゃないかい?」
「そうかもしれませんね」

(前回はもっとよく話をしていた気がするのに)

シンジも、こうして加持と話す機会を今まで持たなかったことを不思議に感じていた。

「シンジ君、君は何者なのかな?」
「えっ……」

(まさか、「未来から来ました」なんて言えないしなあ)

シンジとしては、加持の問いにどう答えたものか、反応に困ってしまった。

「すまないね、別に困らせたいわけではなかったんだよ」
「いえ」
「ただね、なんというか――そう、不思議なんだ」
「不思議、ですか?」
「ああ、悪いけど、君の経歴はある程度の地位のスタッフなら閲覧できてね」
「それは知っていますけど」
「そうかい、それで、失礼ながら言わせてもらうと、君自身は“普通”の少年のはずなんだ」
「“普通”ですか、たしかに特別な人間になったつもりはありませんが」

「おや?」と加持は思った。
普通、チルドレンとしての特別待遇をされると、増長とはいかないまでも、少なからず自分は特別だと思うはずだ。
アスカなどはそのいい例だ。もっとも、最近は自分と同じチルドレンの存在で少し収まりつつあるが。
しかも、連れてこられた初日に待遇について司令・副司令を相手取って交渉まで行ったという、だとすれば、もっと自分の立場を特別視しているはずだと考えていたのだ。
それ故に、慎重に話を切り出した加持だったが、予想よりも淡泊な反応に肩透かしを食らったような気がした。

(もっと反発するか、データから考えると逆に自虐的になるかだと考えたんだが、人間はそんなに単純じゃないってことか)

一方シンジとしては

(特別になったつもりはほんとにないんだよね。ただ、2回目の人生を経験するっていう特別な環境にあるだけで)

逆行したのも運命のいたずら、チルドレンとして活動した先は紅い世界。
シンジにそれを特別に良いことだと思うことは不可能なのだ。

「シンジ君は、何を知っているんだい?」

加持は、おもむろに切り出した。

「何を?」
「いや、変な質問をして済まないんだが、今君は、俺じゃない別の何かを見ている気がしてね。それに、アスカと同じ年齢だと思えないくらい、達観しているように見える」
「達観、と言われても……」

シンジは少し考えた後、ゆっくりと答え始めた。

「質問に答えますね。僕は、何も知りませんよ。加持さんの方がいろいろ知ってるんじゃないですか?」

(そう、何もわからないんだ。なぜあんなことになってしまったのか、どうして加持さんが、今目の前にいるこの人が死んでしまったのかさえも)

「何も、ね。だが、第7使徒に対して、あの分裂には発令所の誰も対応できなかったのに、君は対応して見せた。君は、あのことを知っていたのではないのか」

(さすが加持さん、よく見てるなあ)

ミサトもリツコも気づいていない、2回目だからこそシンジが気づけたあの分裂攻撃、その反応の異常さを加持は疑問に思ったのだ。

「あの時は、アスカがコアを壊していなかったから、一応警戒していたんです。そしたら、二つあるコアが一つずつに分かれて分裂して……。反応ができてよかったですが、ほんとに運がよかったんです」

(これで誤魔化されてくれないかな)

シンジは内心祈るが、加持はシンジを見つめたまま、微動だにしない。
まるで、少しでも不審があればそこを糾弾しようとする検事のようだった。

「はあ」

十秒だろうか、二十秒だろうか。
シンジにはもっと長く感じられた時間を置いて、加持は目線を外した。

「まったく、この件はこれくらいにしておこうか」

まるで、シンジ君にはかなわないな、という風な反応だった。
シンジも心中そっとため息をつき、緊張から解放されたことを喜んだ。

ところが加持は、攻め手を変更しただけで、まだ追及をあきらめたわけではなかった。

「シンジ君、実は俺、スパイなんだ」
「知っていますよ、三足の草鞋を履いているんですよね」
「おや、そんなことまでばれていたのか」

シンジが「しまった」と思った時にはすでに遅かった。
この事実は前回シンジが加持自身から聞かされていたため、ぽろっと口にしてしまったが、このことは本来シンジが知り得ない情報だった。

「あははは、加持さん、僕は父さんと一緒に住んでいるんですよ」
「それは知っているが、司令がそんなことまで君に教えるとは思えないな」

なんとか誤魔化そうとするが、加持は騙されない。
そもそも苦しい言い訳なのだ。
これで誤魔化されてくれるほど加持は甘くはない。

「ほんとに、つくづく君は不思議な子だな」
「はあ」

シンジは突然の加持の態度の急変に、あっけにとられていた。

「君は多分、地下の第1使徒や人類補完計画についても知っているんだろうね」
「あはは、ええ、まあ」

(それはもう、いやというほど)

シンジの様子を見て、加持はまるで降参するかのように両手を挙げた。

「シンジ君のその困り果てたような笑い方を見ると、話せないようなことも含めていろいろ知っているのかな」
「はい、その中身は話せませんが」
「シンジ君、約束してくれ、いつか俺にも全てを教えてほしいんだ」
「うーん、加持さん次第ですね」
「おや、どうしたらいいのかな」
「ふふっ、そうですね」

シンジはそう言って区切った後、加持の目を真っ直ぐに見ながら条件を告げた。

「三足の草鞋、全部NERVのために利用してくれませんか」
「なるほど、君の情報を流したくないということかな」
「ええ、それもあるんですけどね」
「なんだい、他に何か理由があるのかい」
「もちろんですよ」

そう言って、今度は夜空に目線を移して理由を教えた。

「泣くんですよ」
「泣く? 誰が?」
「決まっているじゃないですか、アスカと……ミサトさんですよ」
「アスカは分かる気がするが、葛城が?」

加持の反応を、「そうですよー」と茶化しながら、シンジは伝えた。

「加持さん、アスカはああ見えてももう立派な女性なんです、真剣ですよ。だから子ども扱いはやめてください」
「そうかな、ただ、俺からはどうしても妹がじゃれついているようにしか見えないんだが」
「だからこそです。じゃないとアスカが可哀そうです」
「わかったよ。それで、葛城は?」

「やっぱり気になるのはそっちですか」そうシンジが責めるようにつぶやくと、「やっぱり、ね」と加持も苦笑しながら答えた。

「……あんまり、人の色恋に口を出したくないんですけど」
「すまないね、不甲斐ない大人で。ただ、どうしても気になるんだ」
「……八年前に言えなかった言葉、言ってあげてくださいよ」

シンジはそう言った後

「まったく、いい大人が二人して子供に世話を焼かせないでくださいよ」

と加持を糾弾した。

「すまないね、これも惚れた弱みってやつさ」

そう自嘲する加持に

「まあ、気持ちは分かりますよ」

とシンジも理解を示した。

そんなシンジの様子に

「やっぱり達観しているじゃないか」

と加持は苦笑する。

「いやいや、僕はまだなんの力もない子供ですよ」

とシンジは加持に返した。

(シンジ君、そういう風に自分を分析できる人間を大人っていうんだ。アスカなんかよりよっぽどね)

加持は内心でそう思いつつ、無意識のうちに「レイちゃんは意外といい趣味しているかもしれないな」と口にしていた。

「加持さん、綾波がどうかしましたか?」
「何でも知っているシンジ君、その意味は君が見つけてくれ」

「何も知らないんですって」そう言うシンジを置いて、加持は浴室をあとにした。

(シンジ君、俺も人の色恋には口を出さない主義なんだ)

そう思いながら「若いっていいものだよ」と、湯船に残してきた、少しばかり大人びた少年に向けて言った。



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